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相続について

広大地評価と相続税還付金是非

投稿日:2017年8月3日 更新日:

こんにちは、税理士のおぎーです。

 

今回は広大地評価と相続税還付金是非について。

トーマスのプラレールにて

 

広大地評価とは

相続の財産評価の現場では使われることもある広大地評価。

 

ちなみに税理士試験の計算問題でもよく出てくるのですが算式は

広大地の価額=広大地の正面路線価×広大地補正率×地籍

 

※広大地補正率

0.6-0.05×広大地の地籍/1,000平方メートル

算式はシンプルです。

 

例えば

広大地の正面路線価 100,000円

地積 2,000平方メートル

『広大地の要件』を満たしているとします

 

広大地補正率は

0.6-0.05×2,000平方メートル/1,000平方メートル

=0.5

 

財産評価額は

100,000×0.5×2,000=1億円

 

ちなみに広大地を使わずに通常評価した場合

正面奥行価格補正率1.0(仮です)

100,000×1.0×2,000平方メートル=2億円

 

 

なんと!!

財産評価額が広大地を使う場合と使わない場合では

2倍!!

違います。

 

じゃあ皆んな相続の時に土地が広ければ広大地使えばいいのに〜

 

と思われがちですが、国側において制限(広大地の要件)が定められています。

 

広大地とは、その地域における標準的な宅地の地積に比して著しく地積が広大な宅地で、都市計画法第4条第12項に規定する開発行為を行うとした場合に公共公益的施設用地の負担が必要と認められるものをいいます。ただし、大規模工場用地に該当するもの及び中高層の集合住宅等の敷地用地に適しているものは除かれます。

国税庁質疑応答より

 

簡単な説明(文章を分ける)でいくと

1.地域における標準的な宅地の地積に比較して著しく地積が広大であること

2.開発行為を行うとした場合に、公益的施設用地の負担が必要と認められるもの

3.大規模工場用地に該当しないもの

4.集合住宅等の敷地用地に適していない(該当しない)もの

 

さらに深掘りする事も出来ますが、本一冊書けるレベルになります。

 

つまり、現状では広大地の要件は非常に曖昧で、後に税務調査等が来た時に税務署より否認される可能性もあるため、確たる立証が立たなければ税理士側も積極的には広大地評価を採用しない場合もあります。

 

広大地評価出来るのに、採用しなかった場合

専門的に相続税申告を取り扱っていたり、相続案件が多いところでは別ですが、税理士事務所によって相続案件が不得手な所もあります。

 

年に1件または数年に1件しか相続税申告していないよという所は、相続税が苦手だったりします。

 

税理士という立場上、税務の事はオールマイティに知っておくべきですが、誰にでも得手、不得手はあります。

 

ちなみに僕は

国際税務や組織再編関係は苦手です。

税理士試験では一定の事を学びはしましたが

一地方税理士事務所では大手税理士法人でない限り上記の取り扱いはありません。

 

調べる事は出来ますが、日常的に国際税務等の業務についている人と比べるとやはり精度に欠けます。

 

そして他の事務所でも同様の事は起こりえます。

 

相続案件が苦手な人は広大地評価を採用せずに相続税申告書を提出している場合もあります。

 

すると、どうなるのか?

 

本来、広大地評価出来るのものを、採用せずに申告書を提出した場合、過大納税になります。

 

正しい評価をして一定の期間内に申告書を再提出(更正の請求)をすれば納めた相続税が返ってきます。

 

ちなみに税務署側は還付になる場合はいくら過大納税だからといっても教えてくれません。

 

納税者の自発行為に限られます。

 

その点を踏まえて、現状どういった行為がされているのか?

 

「広大地評価出来るので納めた税金返ってくるかもしれませんよ」

 

と言ってくる税理士の方も出てきているんですね。

 

多額の手数料を提示して。

一例では還付金額の40%を手数料として取るところもある

と言われています。

2億円の財産評価が1億円になる。

税金1,000万円戻ってきますよと言った時に手数料40%とすると、、、

 

それを生業にしている方もいらっしゃるのでそこはなんとも言いません。

 

納めた税金が戻ってくるならと納税者が納得するならそれはそれで良いと思います。

 

ただ、他の税理士が当初出した申告書のあら探しをして指摘するのは、継続的な事業としてどうなのかなと思います。

 

正式な通達はされてませんが、平成30年から広大地評価も要件が変わります。

 

より具体的に明示する事を目的としている部分もあるので、業務に従事している税理士の最初の相続税申告書の正確性が求められているのかなと思います。

 

まとめ

広大地評価。

納税者の多額の納税を抑えるために定められた規定です。

27年より相続税の基礎控除額が下がっているからこそ、相続税の正確な知識を求めらるのかもしれません。

 

 

【編集後記】

8月に入ってこの本試験超直前期に受験勉強しない(過去13年間はこの時期勉強していた)というのが何か変な感じです。

 

また慣れてきますかね^_^

 

 

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