おらが町の税理士

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会計、税務について

顧問先がどんぶり経営だと?

投稿日:2017年3月23日 更新日:

こんにちは、おぎーです。

 

こんかいは、会計・税務のうち顧問先がどんぶり経営だとどうするか。

 

どんぶり経営とは

どんぶり経営、一般的には自転車操業とも言われています。

どんぶり経営のどんぶりの語源は、商人が前掛けについている大きなポケットのことを指しています。

商人の売上もお釣りも、銀行から借りたお金もすべてどんぶり(ポケット)の中に無造作に放り込まれますので、売り上げも仕入れも借り入れもごちゃごちゃ。

一日の商いが終わった後、どんぶりに入ったお金を全部出して現金収支で勘定する。

お金の区別なく入ってきたものと出ていくものを区別せずごちゃ混ぜにして、現金が「足りない」「足りている」とその日ごとに一喜一憂する。

行き当たりばったりの経営をどんぶり経営と呼びます。

 

 

顧問先がどんぶり経営

会計、税務が進化している今の時代にどんぶり経営?と思われるかもしれないのですが、中小のお客さんでどんぶり経営を行っているところ案外多いです。

しかも、顧問として税理士がついていても改善されていないという事もよくある話です。

 

つい先日の話ですが前担当者より新しく顧問先を引き継ぎました。

そこは地元の食材を使ってアイスを作って売るジェラード屋さんだったのですが、法人として設立して3期目。

設立時から関わっていたのですが、決算時の年に一回、数字を集計して税金計算をするだけだったので特に月次での監査を行っていませんでした。

 

担当が変わるという事でその社長にあいさつに行ったのですが開口一番

「設立3期目だが全然お金がない」

「税金を払う余裕もない」

「おたくの決算手数料割高なんじゃないか」

と早口で捲し立てられました。

 

「社長、とりあえず落ち着いてください」

といって2期目の数字をみながら今期の予測を図を書きながらヒアリング。

 

実際の資料は見せれないですがこんな感じで書いてます。

上記の図は社長には見せずに、

「社長売り上げがどれだけ入って、材料代、人件費、販売手数料、借入返済でどれだけ出ていくか把握してます?」

 

帰ってきた返答は

「全然、ほとんど把握してない、そして月末になると何故かお金が残ってないんだよ」

でした。

 

まさに、最初に書いたどんぶり経営を見事なまでに実践しているのですね。

 

次に上の図に2期目の決算書を見ながら当てはめて説明。

 

「前期の売上がこれで、材料代を差し引くと粗利が出ますよね。大体粗利80%で人件費は粗利の半分ぐらい。固定費のうち、店舗家賃代と広告費異様に高い数字ですけど」

 

聞けば、店舗家賃代は設立時から最初はできるだけ目立つ場所でしたかったので家賃の高いところで借りていたと。

 

広告費はネット販売で楽天、アマゾンのHPランニング費用。

 

これ以外でもネット販売は売上から販売手数料、運賃も引かれていると。

 

①店舗家賃代は1ヶ月の店売りの売上より高い時があり、売上や客足も当初より伸びていない。店舗代で収支を悪化させている部分もあるので、ある程度お店として周知されているなら比較的安い店舗への移動も考慮。

 

②ネット販売は順調に伸びているがHPのランニングコストが高過ぎる。HP上でオススメの商品名を変えるぐらいなら社長の方で出来ると思うので出来ることは社長自身でしてもらって余分なランニングコストを抑える。

 

③ネット販売は仮装店舗で売る分、手数料、運賃代も取られる。販売量でカバーできているが実店舗の店売りとは残るお金が違うので、店舗用とネット販売用で売り上げを分けて利益率を分けて見るべき。

 

ざっくり説明したあと、社長に

「社長、今の会社の現状は正直どんぶり経営です。つまり社長は剣で攻撃(売上が増加)してますけど、防御(お金の管理をせず)にノーガードで打たれています。相手の言われるがままに支払いをするのではなく、ちゃんと防御(管理)もしませんか?」

と。

 

社長は目を丸くして

「こんなアドバイス、今まで一度も受けたことがなかった。おぎーさん、これからも色々教えてくれませんか?」

と、大喜びで答えてくれました。

 

問題が見えてきたので、最初に話してた

お金が足りないこと→問題が可視化

税金のこと→本来払うべき金額を概算で算出

顧問料もアドバイスを受けて、今後も会社が改善できるならむしろ安い方

 

と言われました。

 

ただ、僕だけが頑張っても問題解決に至らないので、社長の協力が必要ですと言うと、

「全面的に協力します」

とのことでした。

 

最初は社長も怒っていたのですが、帰る頃には笑顔で少しすっきりした感じでした。

 

 

まとめ

どんぶり経営。意外かもしれませんが地方でも結構多いです。

そして、税金計算だけして、特に何のアドバイスもしない会計担当者も多かったりします。

 

ちょっとしたアドバイスでもどんぶり経営から脱却することができるので、税理士としてサービスの価値を高めるという意味でも脱どんぶり経営おすすめです。

 

 

【編集後記】

最近は仕事やその他の事でもチャレンジしているので楽しいです。

 

あるお客さんから「若すぎず、年老い過ぎず今が一番脂がのっている時期ですね」と。

 

お客さんから見ても30代、40代が一番仕事が頼みやすいまたは頼りになる世代なのかなと思います^_^

 

 

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