こんにちは、おぎーです。
今回は銀行融資において注目すべき所について。
融資を受ける際に必要となる資料は?
大きく分けると5つになります。
1.定款
定款とは会社を設立するときに、必ず作成しなければならない、会社の組織や基本的運営ルールを定めた、会社の最も基本となる書類です。
銀行は定款を見て、事業目的などの会社の基本事項を確認します。
2.商業登記簿謄本
会社を設立すると法務局で商業登記を行います。登記すると商業登記謄本が作成され、銀行は商業登記簿謄本で会社の法的な存在を確認します。
3.決算書3期分
決算書は会社の1年間の経営成績を表示する書類です。銀行は決算書をベースに会社の業績を審査して、融資の可否を決定します。
融資審査では、将来の継続的安定性を判断しますので、決算書は1期分だけでなく最低3期分程度は要求されます。
4.税務申告書3期分
会社は利益に応じて法人税を支払います。税務申告書は会社の法人税の納付に関する書類です。
銀行は決算書だけでなく、税務申告の内容も検討して融資判断を行います。
税務申告書も3期分必要とされています。
5.銀行取引明細書
銀行取引明細書は取引のあるすべての銀行における預金や借入金の残高を記載したものです。
会社が事業を行うときには必ず銀行にも口座を開設しますから、銀行取引が発生します。
銀行取引明細書は預金だけでなく、借入金を含めた銀行とひり引き内容を明示します。
銀行は銀行取引明細書を見て、会社がどのような銀行とどのような銀行取引をおこなっているかを確認します。
以上5点が融資を受ける際に必要な書類ですがあくまでも銀行が要求する最低限の書類です。
各銀行で定められた所定の書類もありますので、各銀行の要請に応じて提出することになります。
決算書で注目するところは?
会社の決算書は信用状態を判断するうえで最も重要な書類です。
銀行は決算書を分析して、融資をするかどうかを決めます。
銀行では決算書を総合的、多角的に分析しますが、その中で特に重視するのが①自己資本比率、②流動比率、③資金分析(資金運用表)です。
①自己資本比率
貸借対照表
総資産(A) | 総負債 |
純資産
(自己資本)(B) |
自己資本比率=自己資本(B)/総資産(A)×100
銀行は会社に融資するとき、一番重視するのが貸した金が確実に帰ってくるのかどうか。
その返済する力を判断するのに最も重要な指標が自己資本比率になります。
自己資本比率は50%あれば優良企業と言われています。
例にすれば
自己資本比率=自己資本(50)/総資産(100)×100=50%
総資産の半分が自己資本であれば余程のことがない限り、融資した金は返ってくると判断されます。
しかし、一般的な企業で自己資本が50%有るのは稀なので一般的には30%が合格ライン、債務超過となれば不合格と判定されます。
②流動比率
貸借対照表
資産
流動資産(A) 固定資産 |
負債
流動負債(B) 固定負債 |
純資産
(自己資本) |
流動比率=流動資産(A)/流動負債(B)×100
流動比率が高いということは、短期に支払わなければならない流動負債より、短期に現金化する流動資産が多いですから、会社の支払能力の高さを示します。
一般的には200%以上あれば安心とされているので、例で見てみましょう。
流動比率=流動資産(200)/流動負債(100)×100=200%
ただし、流動比率も欠点があり、現金化しにくい棚卸資産も含まれていますので、流動比率が絶対的な指標ではないのでより短期的な当座比率も使われたりします。
③資金分析(資金運用表)
会社の比率も資金の動きを把握するのに銀行から資金運用表の提示が求められます。
上場企業ではキャッシュフロー計算書か一般的ですが、非上場企業つまり一般的な中小企業ではキャッシュフロー計算書に代わる資金運用表が必要となります。
資金運用表は定型化されたものはありませんが、簡便的な資金の柄を把握するためのものとして、基礎資金、運用資金、財務資金にわけて表示されます。
まとめ
銀行からの資金融資を受けるに当たって必要な指標は自己資本比率と流動比率。
自己資本比率は30%以上が合格
流動比率は200%以上が合格
と覚えておきましょう。
【編集後記】
税理士登録に関しては次の段階の税理士会の支所での面接へ。
実は昨日支部長の税理士先生から連絡があり、22日に面接することになりました。
滞りなく終わればと思います(^-^)