こんにちは、税理士の先生です。
今回は税理士試験における越えるべき4つの壁について
保育園にて
税理士試験における4つの壁とは
国家試験である税理士試験は一般的に5科目の合格を目指すのですが、科目ごとにそれぞれ特色があり越えるべき壁または山があります。
大きく分けると4つ
①簿記、財務諸表の壁
②税法の壁
③法人、所得税の壁
④ラスト1科目の壁
それぞれ分けてみていきましょう
①簿記、財務諸表の壁
まずは最初の壁である、簿記、財務諸表の壁。
税理士を目指すのであれば先ずはこの壁を超えなければなりません。
初学者が面食らうのは
本試験問題の難しさ
上位10%の難しさ
本試験問題について今でも覚えているのですが
初めて税理士試験の問題を会計人コースか何かで初学で9月から簿記、財務諸表を勉強している時に10月か11月に解いてしまったんですね。
結果は、、、
100点中10点!!!
驚愕でしたね。税理士試験受かる気がしないと心底思いました。
それでも学校のカリキュラムさえこなせば合格できると信じてる勉強しました。
専門学校の模試等は大体上位30%をウロウロ。
1年目の本試験の結果は、、、
簿記論 B判定
財務諸表論 A判定
で全敗
本試験本番でも力不足を痛感しました泣
そこから諦めず2年目以降も勉強を続けて、専門学校の模試でも全国上位15%ぐらいになってから
2年目 財務諸表 ゴウカク
3年目 簿記論 ゴウカク
なんとか簿記論、財務諸表論の壁を越えることができました。
この2科目は基本論点をスピーディーに確実にとる、難問は捨て問題と割り切って時間かけない
に気づいてから税理士試験に戦えるようになったかと思います。
あとは上位10%を意識していました。
どれぐらい取れれば上位10%前後に入れるのか感覚的に掴む必要があります。
ちなみに簿記論、財務諸表論の上位5%レベルは簿記1級ホルダーか、複数年受験者です。
ほぼ化物レベルなので競う必要はないかと思います。
最上位レベルで合格する必要はなく10%前後で合格できる力を身につけるべきです。
②税法の壁
二つ目は税法の壁。
簿記論、財務諸表論が合格すると税法科目に進んでいきます。
一番人気なのは消費税法。
僕も例に漏れず消費税法に進みました。
ただ、理論を覚えるのに大苦戦。
財務諸表論の理論の比ではないです。
一語一句理論を覚えるのにかなり苦労しました。
そして計算。スピードと正確性が求められます。
さらに理論と計算の時間配分のバランスも求められるので総合力も必要です。
消費税法は苦労しまして
税理士試験開始から
3年目 B判定
4年目 A判定
5年目 A判定
6年目 A判定
7年目 ゴウカク
消費税法は簿記論、財務諸表論の合格者が受験しますのでレベルが高くなります。
更に複数年科目者も多いです。
初学で簿記論、財務諸表論をダブル合格した人が今だに消費税法を合格できないという人もザラなので、覚悟が必要です(あまりハードルを上げすぎるのもなんですが)
ポイントは専門学校のランク表は気にせず可能な限り理論は覚える
納税義務は金額合わなくても原則課税か簡易課税かは必ず合わせる
時間配分
だと思います。
③法人税、所得税の壁
三つ目は法人税、所得税の壁。
税法必修項目の法人税または所得税の壁。
税法の中でもボリュームの多さ、難易度の高さ(特に法人税)は税理士試験の各科目の中でもトップクラスです。
多くは消費税法などの他の税法科目を合格した人が法人税、所得税を受験します。
受験生のレベルも高いです。
僕は法人税を選んでいたのですが
受験生活から数えると
3年目 C判定
4年目 A判定
5年目 A判定
6年目 ゴウカク
5年目以降になると細かい規定まで理解していきます。
通達や国税庁のHPのQ&Aまで見ていました。
どれだけ税法の知識に対して深く潜れるか。
合格年度は変態レベルだったかと思います。
④ラスト1科目の壁
最後は、ラスト1科目の壁。
4科目まで揃ったのでいよいよラスト1科目です。
あと1科目合格すれば、税理士。
テンションも上がります。
ただ、ここから最後地獄が始まります笑
ラスト1科目は相続税を選んだのですが
受験生活開始から
7年目 A判定
8年目 A判定
9年目 A判定
10年目 A判定
11年目 A判定
12年目 官報ゴウカク
法人税も受かった
消費税法も受かった
今までの合格体験もある
合格できる力もある
と思っていました。
ただ、合格できない笑
合格できなかった事にもちゃんと理由があります
計算のケアレスミスが多かったり
理論を書き過ぎたり
極めつけは11年目は相続人判定を間違って芋づる式に減点していき不合格
他の科目は壁自体は意識していなかったのですが、この時は何か見えない壁に悩まされていました。
税理士試験受けるのやめようか
大学院に行こうか
本気で悩んでいました。
ただ、最後は基本項目を何度も何度もやりこみ、応用理論もどんな問題が出ても対応できるようにしていました。
そしてようやく去年その見えない壁を乗り越えることができたんですね。
まとめ
税理士試験には4つの壁があります。
それぞれに特色があり、先に進むにつれて壁も高くなります。
5年以内に5科目合格できる人はその壁を軽く越えることができますし
多くの人はそれぞれの壁のどれかに阻まれます。
それでも超えられない壁はないと思いますし、
才能があるから
天才だから
合格する試験でもないです。
地道に続ければ合格できますし、自己体験を含めて書いてみました。
税理士受験生が今どこかの壁に阻まれている人はこんな人もいるんだなと感じていただければと思います^_^
【編集後記】
12月のハーフマラソンにエントリー。
初めて奥さんと一緒に走るのですが
ランのトレーニングも重ねていきたいと思います。