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会計、税務について

贈与税の実効税率、10%のラインはどこ?

投稿日:2017年2月2日 更新日:

 

こんにちは、おぎーです。

 

今日は贈与税の税率についてついてです。

 

贈与税の税率の改正

平成27年度の1月1日より贈与税の税率は改正されています。

以前は親族であれ他人であれ贈与税の計算は課税価格に応じて一本化されていたのですが改正により直系尊属からの贈与とそれ以外からの贈与に分けられています。

 

一般の贈与税率

課税価格 税率 控除額
200万円以下 10%
300万円以下 15% 10万円
400万円以下 20% 25万円
600万円以下 30% 65万円
1,000万円以下 40% 125万円
1,500万円以下 45% 175万円
3,000万円以下 50% 250万円
3,000万円超 55% 400万円

兄弟間の贈与、他人からの贈与、夫婦間の贈与、親から子への贈与で子供が未成年者(20歳未満)の場合はこちらの贈与税率が適用されます。

 

 

特例贈与税率

課税価格 税率 控除額
200万円以下 10%
400万円以下 15% 10万円
600万円以下 20% 30万円
1,000万円以下 30% 90万円
1,500万円以下 40% 190万円
3,000万円以下 45% 265万円
4,500万円以下 50% 415万円
4,500万円超 55% 640万円

特例贈与とは直系尊属(祖父母や父母)から子や孫への贈与で子や孫が贈与の年の1月1日において20歳以上である場合に適用されます。

一般的には一般税率より特例税率のほうが税率が低く子供や孫世代への資金提供を推進しやすいように規定されています。

 

ところでパッと見では贈与税率は贈与額が上がるごとに税率も上がりますが実際のパーセント(実行税率といいます)はいくらなのでしょうか。

 

実効税率

一般の贈与税率の場合

贈与額 基礎控除額 税率 控除額 贈与税 実際の税率
200万 110万 10% 9万 4.50%
300万 110万 10% 19万 6.33%
410万 110万 15% 10万 35万 8.53%
470万 110万 20% 25万 47万 10.00%
510万 110万 20% 25万 55万 10.78%
610万 110万 30% 65万 85万 13.93%

 

実際の贈与額から基礎控除額(110万)を引いた金額から税率と控除額を計算していきます。

200万の贈与であれば9万円の納付なので実質は4.5%の税率なんですね。

 

特例贈与税率

贈与額 基礎控除額 税率 控除額 贈与税 実際の税率
200万 110万 10% 9万 4.50%
300万 110万 10% 19万 6.33%
410万 110万 15% 10万 35万 8.53%
510万 110万 15% 10万 50万 9.88%
520万 110万 20% 30万 52万 10.00%
610万 110万 20% 30万 70万 11.47%

 

特例贈与税に関しても410万までは一般税率と変わりなしです。それを超えた金額から特例税率のほうが有利になってきます。

 

まとめ

最後に実効税率が10%となるラインはどこでしょうか。

一般の贈与税率であれば470万の贈与。

特例税率であれば520万の贈与で10%となります。

 

速算表だけを見れば20%の税率高いなと思われがちですが、実際の税率を出すと安く見えるんですね。

 

【編集後記】

今回初めて、エクセルの表を使用してみました。

まだ見栄えはよくないのですが、少しづつ改善していきたいと思います。

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